こんにちは、黒羽です。

最近、

「日銀が利上げした」

「政策金利が上がった」

というニュースを目にすることが増えました。

でも、

「政策金利って何?」

「利上げされると、自分の生活に何か関係あるの?」

と思っている人も多いのではないでしょうか。

金融のニュースって、
言葉が難しいんですよね。

政策金利。

長期金利。

短期プライムレート。

変動金利。

固定金利。

こういった言葉が並ぶと、

「よく分からないからいいや」

となりがちです。

でも、

利上げは私たちの生活に結構関係があります。

特に、

住宅ローンを組んでいる人。

これから家を買おうとしている人。

奨学金を返している人。

そして、

預金や投資をしている人。

こういった人は、
知っておいた方がいいと思います。

今日は難しい話をできるだけ抜きにして、

「日銀が利上げすると、僕たちのお金はどうなるのか?」

を分かりやすくお話しします。

【そもそも「利上げ」って何?】

ものすごく簡単に言うと、

利上げによって、

「お金を借りるときの金利は上がりやすくなり、預けたお金には利息が付きやすくなる」

と考えると分かりやすいです。

たとえば、

銀行からお金を借りるときには、

借りたお金だけを返せばいいわけではありません。

利息も払います。

100万円を借りたから、
100万円だけ返せば終わり、

ではありませんよね。

住宅ローンなども同じです。

金利が高くなれば、

基本的には、

お金を借りている側の負担は大きくなります。

逆に、

銀行へお金を預けている側からすると、

預金金利が上がれば、
受け取れる利息が増えます。

ですから、

かなり大ざっぱに言えば、

利上げは「借金には向かい風、預金には追い風」

と考えると分かりやすいと思います。

【一番気をつけたいのが「変動金利の住宅ローン」】

今回の利上げで、

特に気になる人が多いのは、
住宅ローンではないでしょうか。

その中でも、

「変動金利」で住宅ローンを借りている人です。

変動金利というのは、

その名前の通り、

将来の金利状況によって、
適用される金利が変わる可能性がある住宅ローンです。

ですから、

世の中の金利が上がっていけば、

住宅ローンの金利も上昇する可能性があります。

ここで、

「じゃあ、日銀が金利を上げたら、来月から住宅ローンが一気に上がるの?」

と思うかもしれません。

必ずしも、
そう単純ではありません。

住宅ローンの商品によって、

金利を見直すタイミングと、

実際の毎月返済額を見直すタイミングが違うことがあります。

たとえば、

変動金利型の住宅ローンの中には、

毎月の返済額について、

5年間は変更しない仕組みを採用しているものがあります。

さらに、

返済額を変更するときも、

前回の返済額の125%まで、

という仕組みがある商品もあります。

これだけ聞くと、

「それなら安心じゃない?」

と思いますよね。

でも、

ここには注意が必要です。

【毎月の返済額が上がらなくても、負担が消えたわけではない】

ここは非常に大切です。

たとえば、

住宅ローンの金利が上昇した。

でも、

毎月の返済額はすぐには変わらない。

すると、

「利上げされたけど、うちは何も変わってない」

と思ってしまいます。

しかし、

金利が上がって利息の割合が増えれば、

同じ金額を返済していても、

元本が以前より減りにくくなることがあります。

つまり、

負担がなくなったわけではなく、

見えにくくなっているだけ

ということもあるわけです。

住宅ローンは、

毎月の返済額だけを見るのではなく、

現在の適用金利や、

元本がどれくらい減っているのかまで、

一度確認しておいた方がいいと思います。

【固定金利ならどうなる?】

では、

固定金利の住宅ローンならどうでしょうか。

すでに全期間固定金利で借りている場合、

基本的には、

世の中の金利が上昇しても、

契約している金利や返済額は変わりません。

これは固定金利の大きなメリットです。

ただし、

これから住宅ローンを組む人は別です。

金利が上昇している時期には、

新しく固定金利で借りる場合の金利も、
高くなりやすくなります。

つまり、

これから家を買う人にとっても、

利上げは無関係ではありません。

【奨学金にも影響するの?】

次は、

奨学金です。

大学などへ進学するために、

奨学金を利用した人も多いと思います。

ここでまず知っておきたいのは、

JASSOの奨学金には、

無利子のものと、

利息が付くものがあるということです。

第一種奨学金は無利子です。

ですから、

金利が上がったからといって、

利息が増えるものではありません。

一方、

注意したいのが、

利息の付く第二種奨学金です。

【第二種奨学金には2種類の金利の決め方がある】

第二種奨学金には、

大きく、

「利率固定方式」

と、

「利率見直し方式」

があります。

難しく聞こえますが、

考え方はシンプルです。

固定方式は、

貸与が終わったときに決まった利率が、
基本的にはその後も続くもの。

つまり、

その後に世の中の金利が上がったからといって、

自分の奨学金の金利まで、
その都度上がるわけではありません。

一方、

利率見直し方式は、

おおむね5年ごとに金利が見直されます。

そのため、

金利が上昇している時期には、

将来的な返済負担が増える可能性があります。

なお、

第二種奨学金の利率には、
年3%という上限があります。

とはいえ、

奨学金も長期間返済するものです。

現在返済している人は、

「自分は第一種なのか第二種なのか?」

第二種なら、

「固定方式なのか、見直し方式なのか?」

これくらいは確認しておいた方がいいと思います。

【奨学金の返済が厳しくなったら、放置しない】

もし、

収入が減ったり、

生活費が上がったりして、

奨学金の返済が厳しくなった場合、

一番避けたいのは、

そのまま放置して延滞することです。

JASSOには、

一定の条件のもとで、

毎月の返済額を減らして返済期間を延ばす、

「減額返還制度」

があります。

また、

一定期間返済を先送りする、

「返還期限猶予制度」

もあります。

勤務先によっては、

会社が奨学金返還を支援する制度を設けている場合もあります。

ですから、

「払えないから放置する」

ではなく、

厳しくなりそうなら、
早めに利用できる制度を調べることが大切です。

【利上げは悪いことばかりではない】

ここまで読むと、

「利上げって嫌なことしかないじゃん」

と思うかもしれません。

でも、

そうとも限りません。

メリットを受けやすいのが、

預金を持っている人です。

金利が上昇すれば、

銀行の普通預金や定期預金の金利も、
上がりやすくなります。

長い間、

日本では銀行へお金を預けても、

「ほとんど利息が付かない」

という状態が続いていました。

そこから、

少しずつ、

「預金にも利息が付く世界」

へ戻ってきています。

特に、

借金がほとんどなく、

預金を多く持っている人にとっては、

利上げにはプラスの側面があります。

ただし、

住宅ローンなどの借入金利と、

預金金利が、

同じスピードで上がるわけではありません。

ですから、

住宅ローンを何千万円も抱えている一方で、

普通預金の利息が少し増えたから得した、

という単純な話ではありません。

【投資をしている人はどうなる?】

では、

株や投資信託はどうでしょうか。

これは、

「金利が上がったら必ず株価が下がる」

という単純な話ではありません。

金利が上昇すると、

企業がお金を借りるためのコストが増えることがあります。

そのため、

企業の利益にとってマイナスになる場合があります。

一方、

銀行や保険会社など、

金利上昇が収益改善につながる可能性のある業種もあります。

だから、

「日銀が利上げした!」

というニュースだけを見て、

慌てて株や投資信託を全部売る。

逆に、

一気に買う。

こういった極端な判断は避けた方がいいと思います。

長期投資をしているのであれば、

自分の目的や投資期間、

どのくらいの値下がりまで耐えられるのか、

そういった基本に戻って考える方が大切です。

【なぜ日銀は、わざわざ金利を上げるの?】

では、

なぜ日銀は利上げするのでしょうか。

大きな目的の一つは、

物価や景気を安定させることです。

世の中にお金が回りすぎて、

モノの値段がどんどん上昇している。

そんな状況で金利を上げると、

企業や個人がお金を借りるハードルが少し高くなります。

住宅。

設備投資。

事業への投資。

こうしたものに使われるお金が少し抑えられ、

景気や物価の過熱を抑える効果が期待されます。

ただし、

金利を上げれば、

スーパーの商品が明日から安くなる、

という話ではありません。

食料やエネルギー価格など、

海外の影響を大きく受けるものもあります。

利上げは、

物価を一瞬で下げる魔法ではないんですね。

【結局、私たちは何をすればいいのか?】

では、

僕たちは何をすればいいのでしょうか。

まず、

住宅ローンがある人。

一度、

自分の住宅ローンを確認してみてください。

変動なのか。

固定なのか。

現在の適用金利はいくらなのか。

次に金利が見直されるのはいつなのか。

返済額が見直されるのはいつなのか。

そして、

仮に金利が、

0.25%、

0.5%、

1%、

上昇したら、

自分の家計はどうなるのか。

借入先のシミュレーターなどを使って、
確認してみるといいと思います。

奨学金を返している人なら、

第一種なのか第二種なのか。

第二種なら、

固定方式なのか見直し方式なのか。

まずはそこを確認する。

【大切なのは「金利が上がった!」と怖がることではない】

ニュースでは、

「日銀が利上げ!」

「住宅ローン負担増!」

など、

どうしても刺激的な言葉が並びます。

でも、

大切なのは、

必要以上に怖がることではありません。

自分にどのくらい影響があるのかを知ることです。

借金がなければ、

利上げの影響は比較的小さいかもしれません。

むしろ、

預金金利が上がるメリットを受ける人もいます。

反対に、

大きな変動金利の住宅ローンを抱えている人なら、

今後の金利動向は無視できません。

つまり、

同じ「利上げ」でも、

人によって影響はまったく違います。

【これからは「低金利がずっと続く前提」で考えない】

長い間、

日本では、

「金利はほとんど上がらない」

という感覚が当たり前になっていました。

でも、

これからは、

その前提だけで人生設計をしない方がいいと思います。

住宅ローン。

奨学金。

自動車ローン。

事業資金。

逆に、

普通預金や定期預金。

そして投資。

金利が動けば、

それぞれに影響があります。

だからこそ、

ニュースを見て、

「難しいから自分には関係ない」

で終わらせるのではなく、

まず、

自分はお金を「借りている側」なのか、「預けている側」なのか。

ここから考えてみてください。

ものすごく簡単にまとめるなら、

金利が上がると、借りる人には厳しくなりやすく、預ける人には少し有利になりやすい。

まずは、

これだけ覚えておけば十分です。

そして、

住宅ローンや奨学金など、

自分に関係するものだけ詳しく確認する。

金融ニュースは、

全部理解する必要はありません。

自分の生活に関係する部分だけでも理解できれば、

お金の判断はかなり変わってくると思います。

ではまた。