こんにちは、黒羽です。

今日は少し怖い話をします。

 

ですが、訪問鍼灸・訪問マッサージを行う施術管理者なら、一度は知っておいた方が良い話です。

 

それは、

「個別指導」
「監査」
「返還請求」

についてです。

実際にあった事例をご紹介します。

 

大阪市内のある訪問マッサージ事業所では、後期高齢者医療広域連合などから約3,870万円もの返還請求を受けたケースがありました。

 

問題になったのは、

実際には訪問していない日を訪問したことにして請求していた

実際より多く施術したことにして請求していた

という内容です。

 

例えば患者さんは、

「月に4〜5回くらいしか来ていないと思う」

と認識していたにもかかわらず、

請求上は月に8回〜10回施術したことになっていたそうです。

 

また、

患者さんが入院していた期間にも施術記録が残っていた

というケースも確認されたと言われています。

 

最初は保険者側も気付きません。

しかし、

患者へ送られる医療費通知

家族からの問い合わせ

保険者からの照会

などによって、

「あれ?何かおかしいぞ」

という話になっていきます。

 

 

そして調査が始まり、

個別指導

監査

返還請求

という流れにつながっていったのです。

 

実は、こうしたケースは決して珍しくありません。

 

和歌山県では、後期高齢者医療広域連合が調査した結果、

約2,238万円分の不正または不適切な請求が確認されたことがあります。

 

特に多かったのが、

往療距離の水増し

です。

例えば、

実際には患者宅まで3km程度だったにもかかわらず、

請求上は5kmや6kmになっている。

 

あるいは、

近くの患者さんを訪問した後にそのまま次の患者さんへ行っているのに、

毎回遠い場所から訪問したような請求になっている。

 

こうしたケースが多数見つかりました。

中には1人で600万円以上の水増し請求を認めた施術者もいたと報じられています。

 

さらに全国レベルでは、

約5年間で約4万8千件

約9億円

の不正請求が確認されたという報告もあります。

 

内容としては、

・架空請求
・回数の水増し
・往療距離の水増し
・同意書の改ざん
・無資格者施術
・退職者名義での請求

 

などです。

ただ、ここで大切なのは、

「自分はそんな悪質なことはしていない」

で終わらせないことです。

 

なぜなら、個別指導で問題になるのは、

悪質な不正だけではないからです。

 

例えば、

同意書の期限が切れていた

再同意管理ができていなかった

施術録が簡素すぎた

頻回施術の理由が記録されていなかった

往療距離の根拠が曖昧だった

 

というケースでも、

説明できなければ返還対象になることがあります。

 

訪問施術は院内施術と違い、

実際の現場を第三者が見ていません。

 

だからこそ、

記録

同意書

往療記録

施術報告書

請求内容

の整合性が非常に重要になります。

 

 

実際に個別指導では、

 

「なぜ週3回必要なのですか?」

「なぜ3年間継続しているのですか?」

「なぜその往療距離になるのですか?」

という説明を求められます。

 

ここで説明できなければ苦しくなります。

私は個別指導対策とは、

通知が来てから慌てることではなく、

普段から説明できる状態を作ること

だと思っています。

 

見られて困る記録ではなく、

見られても説明できる記録を残す。

これが一番の対策です。