こんにちは。黒羽です。
先日、訪問マッサージで
ある患者さんのお宅に伺ったときのことです。
その方は脳梗塞の後遺症があり、
心臓や脳など、いくつもの疾患を抱えている方でした。
施術中に、最近の話をされました。
「この前、検査入院してきたんだよ」
話を聞くと、
その検査費用は約30万円ほど。
普通に考えれば、
かなり高額です。
でもその方は、
「タダだからね」
と、笑いながら話されていました。
身体障害者手帳があるため、
医療費が自己負担ゼロ。
だから少しでも気になることがあれば、
・検査
・検査
・また検査
という流れになるそうです。
例えば、
「足が冷たい」
と感じたら、
「じゃあ検査しましょう」
となる。
さらに、
医師から
「こういう手術もありますよ」
と言われれば、
「無料ならやります」
という判断になる。
つまり、
必要だから受けるのではなく、
無料だから受ける
という状態です。
この話を聞いて、
正直、私はかなり違和感を覚えました。
もちろん、
制度として間違っているわけではありません。
高額療養費制度や
身体障害者手帳の制度は、
本来必要な人を守るためのものです。
ただ、
その使い方として、
「無料だからとりあえず受ける」
というのはどうなのか。
もしこれが有料だったら、
同じように検査や手術を受けるでしょうか。
おそらく、
かなり慎重になると思います。
つまり、
お金がかからないことで、判断が甘くなる
ということです。
これは個人の問題というより、
制度全体の問題でもあります。
日本は世界的に見ても、
医療費の自己負担が非常に低い国です。
その裏側では、
サラリーマンの社会保険料や税金によって
医療制度が支えられています。
つまり、
誰かが使いすぎれば、
誰かの負担が増える構造です。
さらに言えば、
将来世代への負担にもつながります。
一方、海外ではどうか。
少しの風邪では病院に行きません。
なぜなら、
医療費が高いからです。
だからこそ、
日頃から健康管理を意識します。
予防を大切にします。
私はこれからの日本も、
この方向にシフトしていくべきだと思っています。
つまり、
予防医療の強化
です。
そしてもう一つ重要なのが、
健康な人が得をする仕組み
です。
今はどちらかというと、
病気になった人を支える制度が中心です。
もちろんそれは大切です。
でも同時に、
・健康を維持している人
・生活習慣に気をつけている人
・予防に取り組んでいる人
こういう人たちが、
何らかの形で報われる仕組みが必要ではないでしょうか。
例えば、
健康維持によって医療費を抑えた人に
インセンティブがある。
そうなれば、
多くの人が意識を変えます。
生活習慣も変わります。
結果として、
医療費全体も抑えられます。
多くの病気は、
生活習慣と密接に関係しています。
だからこそ、
予防に取り組む人が増えれば、
社会全体にとってプラスになります。
今回の患者さんは、
正直に言うと、
生活習慣が原因で脳梗塞になった側面もあります。
それにもかかわらず、
「無料だから」と
検査や手術を繰り返す。
しかもそれを、
笑いながら話している。
私はその姿に、
少しモヤモヤしたものを感じました。
もちろん責めるつもりはありません。
ただ、
このままの考え方が広がれば、
日本の医療制度は
いずれ厳しくなると思います。
だからこそ、
これからは
予防に目を向ける時代
です。
そして、
健康でいることに価値がある社会
に変わっていくべきだと思います。
その流れを、
私たち治療家も意識していく必要があります。