こんにちは、黒羽です。
今日は少し、患者対応の本質的な話をしたいと思います。
医療系の専門職、特に治療家や病院の先生というのは、
基本的に「頼られる存在」です。
患者さんは、体のことなんてよく分からない。
だからこそ、専門家である先生に相談しに来ています。
つまり心理的には、
「先生に任せたい」
「先生が判断してほしい」
この状態なんです。
ところが現場では、こんな場面が意外と多いです。
「どうしたいですか?」
一見すると、患者主体で良い対応のように見えます。
でも実はこれ、患者側からするとかなり不安になります。
なぜかというと、
プロに任せたくて来ているのに、
最後の判断を丸投げされた感じになるからです。
これは私自身も経験があります。
以前、歯が痛くて歯医者に行ったときのことです。
神経を抜くかどうかという話になりました。
正直、素人には分かりません。
「先生が判断してくれればいいのに」
そう思っているところに、
「どうしますか?」
と言われたんです。
もちろん悪気はないと思います。
でもその瞬間、信頼感が一気に下がりました。
なぜなら、
「この先生、本当に判断できるのかな?」
と感じてしまったからです。
ここで重要なポイントがあります。
患者さんは、
選択肢を求めているわけではなく、
安心感を求めています。
では、どうすればいいのか。
答えはシンプルです。
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まず専門家として方向性を示す。
その上で選択肢を提示する。
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例えばこうです。
「方法は大きく分けて2つあります。」
「1つ目は〇〇。メリットは△△、デメリットは□□です。」
「2つ目は〇〇。メリットは△△、デメリットは□□です。」
そして最後に、
「私の経験上は〇〇が良いと思います。」
「どうされますか?」
この順番です。
ポイントは、
✔ 丸投げしない
✔ 専門家として意見を言う
✔ 最終判断は患者に委ねる
このバランスです。
実はここを間違える先生はかなり多いです。
責任を負いたくないから判断しない。
クレームを避けたいから曖昧にする。
でもそれをやると逆に信頼が下がります。
患者さんは、
「自信のある先生」
に任せたいんです。
もちろん医療は絶対ではありません。
100%の保証もできません。
だからこそ重要なのは、
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説明と責任範囲の明確化です。
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・なぜその選択なのか
・どんなリスクがあるのか
・どこまでが施術範囲なのか
これを伝えておけば、
責任を背負い込みすぎることもありません。
むしろ信頼は上がります。
訪問鍼灸マッサージでも同じです。
「やりますか?」
「どうしますか?」
ではなく、
「この状態なら〇〇が良いと思います。」
と伝えるだけで、
患者さんの安心感はまったく変わります。
治療家という仕事は、
技術だけではありません。
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判断力と伝え方。
ここが信頼を作ります。
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もしあなたが、
・患者さんの反応がいまいち
・信頼されている実感が少ない
・説明に自信がない
と感じているなら、
原因は技術ではなく、
“伝え方の順番”かもしれません。
専門家としての軸を持って、
自信を持って提案する。
それだけで現場は大きく変わります。