こんにちは。黒羽です。

今日は、訪問鍼灸マッサージをされている先生にとって、かなり重要なテーマについてお話しします。

厚労省関連資料として、令和8年度のあはき療養費改定に向けた「基本的な考え方(案)」が出ています。
これはまだ決定事項ではありませんが、今後の制度の方向性を示す資料なので、現場にいる私たちはしっかり理解しておく必要があります。

まず大きな前提として、令和6年度改定で制度はかなり大きく変わりました。

往療料の距離加算が廃止され、
施術料と往療料をまとめた「訪問施術料」という新しい体系が導入されました。

これは制度の整理という意味合いが強く、訪問鍼灸マッサージの実態に合わせる目的がありました。

ただし重要なのは、今回の資料を見る限り、

訪問施術制度はまだ完成ではない

という点です。

同一日・同一建物の施術や、出張専門施術所の実態などを踏まえて、制度が適切かどうかを今後検証していく方針が示されています。

つまり、今後さらに制度が見直される可能性があるということです。

次に注目すべきポイントは、オンライン請求です。

柔道整復ではすでにオンライン請求が進んでいますが、あはき療養費でも同様の流れを検討する方向性が示されています。

もちろん視覚障害施術者への配慮などの課題はありますが、

オンライン請求の流れはほぼ確実に進む

と考えておいた方が現実的です。

そしてもう一つ重要なのが、物価高騰への対応です。

令和6年度改定では単価の引き上げが行われましたが、今後も賃上げや光熱費などの経営環境を踏まえて報酬水準を検討する必要があるとされています。

これは現場から見ると非常に重要で、経営環境次第では追加的な議論の余地があることを意味します。

さらに大きなテーマとして出ているのが、施術部位数の料金包括化の検討です。

現在は部位ごとに算定していますが、将来的にまとめて評価する包括料金へ移行する可能性が議論されています。

ただしここには、

患者負担が増える可能性
回数増加の誘発リスク
審査のブラックボックス化

といった懸念もあり、慎重に検討される段階です。

現場としては、この包括化の議論は将来的に大きな影響を受ける可能性があるため、注視しておく必要があります。

また資料では、訪問施術料の算定条件についても改めて整理されています。

訪問が認められるためには、

通所困難
患者の求め
治療上の必要性

この3つが必要条件になります。

ここは監査対応の観点でも非常に重要です。

今回の資料はあくまで「方向性」であり、まだ決定ではありません。

しかし、

訪問制度は今後変わる可能性がある
オンライン請求は進む可能性が高い
包括化議論は将来の大きな論点

この3つは確実に押さえておいた方がいいポイントです。

制度は突然変わるのではなく、こうした資料の段階から少しずつ方向が見えてきます。

早く情報をキャッチして準備している先生ほど、影響を受けにくくなります。

逆に言えば、

「知らなかった」

が一番リスクになります。

制度を読むことは、経営を守ることです。

また重要な情報が出てきたら、整理してお伝えしますね。