こんにちは、黒羽です。

今回は、
税金の話の中でも
「勘違いされやすい大きな落とし穴」について語ります。

それは――

“税理士に丸投げしすぎる危険性”

です。

訪問鍼灸マッサージをやっていると、
・売上が伸びてきた
・申告が複雑になってきた
・節税したい
・税務署は怖い

そんな思いから、
税理士さんにすべて任せてしまう先生が本当に多い。

そしてある程度うまく回っていると、
税理士さんの言うことが
そのまま「絶対正解」になってしまう。

これは一見安心ですが、
実はかなり危険なんです。

今日はその理由を、
実務目線でしっかり説明していきます。


税理士は“相談相手”であって“人生の責任者”ではない

まず最初にハッキリさせておきたいのは、

税理士はあなたの人生の責任を負ってくれる人ではない

ということ。

税理士さんはプロです。
当然、税法の専門家です。

ただ、税理士が知っているのは

・税法の仕組み
・申告書の作成方法
・節税の一般論

です。

しかし、
そもそもあなたが

・何を大切にしているか
・将来どう働きたいか
・どこまでリスクを許容するか

こういう部分には、
税理士さん自身が責任を持ってくれるわけではありません。

税理士はあくまで
「税務の専門家」であって
「あなたの人生設計の専門家」ではないのです。

だから丸投げすると、

あなたの価値観・働き方・ビジョンが抜け落ちてしまう

ことが起きます。


丸投げすると起きる代表的な問題

① 「説明できない経費」が増える

税理士が

「ここは経費で大丈夫ですよ」

と言ってくれると、
つい安心してしまいませんか?

でも、
税務調査になったときに

「なぜこの支出が経費なのか」

説明できないと、
結局税務署は経費認定してくれません。

その時、責任問われるのは税理士ではなく、あなた自身です。

税理士の言葉だけを頼りにしていると、

・説明の根拠が曖昧
・あなた自身が理解していない

こんな状態で申告してしまうリスクが大きくなります。


② 「節税のための投資」をやりすぎる

税理士が節税対策として、

・設備投資
・車両購入
・不動産購入
・経費計上の幅を広げる提案

をしてくれることがあります。

でも、
大事なのは次の視点です。

税金を減らすことは目的ではなく、
あなたの人生を安定させる手段であるべき

ということ。

たとえば、

・売上が不安定な状態での設備投資
・キャッシュが足りないのに大きな支出
・生活防衛資金を圧迫する節税

こういった“税金優先の選択”は、
結果としてあなた自身の足元を崩すことになります。

税理士は節税案を出してくれますが、
それがあなたにとって健全な選択かどうかは、
あなた自身が自分の状況を理解して判断する必要があります。


③ 「税理士ありき」で判断してしまう

税理士が言うことを
そのまま正しいと思い込んでしまうと、

・自分で数字を見ない
・税金の構造を理解しない
・税理士の提案を比較しない

という状態になります。

結果として、

「税金を払ってから初めて数字を見る」

という人になってしまう。

こうなると、
経営者としての勘所が育ちません。

収入・支出・税金を
自分で説明できる状態にしておくこと。

これは、
税理士がいるいないに関わらず、
治療家として最低限必要なことです。


税理士を“有効活用する”ために必要なこと

では、どうすればいいのか。

結論は単純です。

税理士の提案を丸ごと鵜呑みにせず、
自分のビジョンと照らし合わせて判断すること。

具体的には次のような習慣です。

① 自分でも月次の数字を見る

税理士が出す前に、自分で

・売上
・経費
・利益
・税金
・キャッシュ

これらを把握するクセをつける。

数字が分かると、
提案内容の良し悪しが判断できます。


② 税理士に説明させる姿勢を持つ

税理士が

「こうしたほうが節税になります」

と言ったら、

「なぜその方法が有利なのか」
「自分の事業ではリスクはないのか」
「ライフプランと整合性はあるか」

こういう質問を投げられる状態を作る。

税理士はプロですが、
あなたの人生設計の専門家ではありません。

だから、
あなたのストーリーを説明できるようにすること
が重要です。


③ 必要であればセカンドオピニオンを取る

税理士も得意分野があるので、
一人の意見だけで判断しないこと。

・自分の業態に強い税理士
・治療家の税務に理解がある税理士
・資産形成も含めたアドバイスができる人

こうした第2の視点を持つことは
あなた自身の安心感にもつながります。


最後に:丸投げは“安心”ではない

税理士に任せれば怖くない、
税理士に言われた通りにしていれば安心――

これ、実は思考停止に近い状態です。

税理士は確かにプロですが、
あなたの人生の責任を負ってくれるわけではありません。

税理士を“便利な道具”として使い、
自分で判断できる力を持つこと。

これが、
売上だけではなく人生全体の安心感につながります。