こんにちは、黒羽です。

訪問鍼灸・訪問マッサージをしていると、
毎日の施術は順調でも、ふとした瞬間に感じる不安がありませんか?

「このまま続けていけるだろうか…」
「急に患者さんが減ったらどうしよう…」

実は、こうした“経営・収入の不安”は、
多くの施術者が抱えている共通の悩みです。


1. 収入が安定しにくい構造

訪問施術は、患者数と施術回数がそのまま収入に直結します。
つまり、患者さんが1人減るだけで、月の売上が数万円単位で変わることもあります。

しかも、

  • 契約解除(入院・転居・死亡)

  • 施設の方針変更

  • ケアマネの担当交代

など、自分ではコントロールできない要因が多いのが現実です。

「安定しているように見えて、実は不安定」
これが訪問業の難しさです。


2. 病気や怪我による“収入ゼロ”のリスク

自分が体を壊した瞬間、施術も収入も止まります。
特に一人開業の方は、代わりがいないため、休んだ分だけ収入がゼロになります。

さらに、休業中も固定費(家賃・保険料・通信費など)は発生するため、
「貯金を切り崩してしのぐ」状況になる人も少なくありません。


3. 一人で背負う負担の重さ

施術だけでなく、

  • 新規営業

  • ケアマネ対応

  • 経理や請求

  • 同意書の管理

すべてを一人で行うと、時間も体力も消耗します。
しかも、どれも大事な仕事のため、手を抜けない。

気づけば「施術より事務で疲れている」状態になることもあります。


4. 不安を減らすための3つの方向性

不安をゼロにするのは難しいですが、
仕組みと考え方を整えるだけで、安心度は格段に上がります。

(1)収入源を分散させる

患者数だけに頼らず、

  • 施設契約の複数化

  • 個人・自費コースの導入

  • オンライン教材やコンテンツ販売
    といった「収入の枝」を増やすことで、
    突然の契約解除リスクに強くなります。

(2)リスクに備える資金を持つ

生活防衛資金として最低3~6ヶ月分の生活費+経費を確保しておくと安心です。
いざという時に焦らず判断でき、
「動揺せず冷静に営業を再開できる」強さになります。

(3)時間を“経営に使う”意識を持つ

1日の中で、

  • 施術時間

  • 営業時間

  • 経営改善(記録・分析)時間
    のバランスを意識しましょう。

「毎日動いているけど、前に進んでいない」状態を抜け出すことが、
安定経営への第一歩です。


5. 安定=仕組み化

訪問施術での成功は、「技術力」だけではありません。
仕組みとマインドの両方を整えることが鍵です。

・患者数が減っても立て直せる営業導線
・休んでも崩れない経費管理
・記録や申請のルールをチームで共有

こうした小さな整備が、結果的に大きな安定を生み出します。


まとめ

  • 訪問施術は収入が患者数に依存しやすい

  • 契約解除・転居・死亡による収入減リスクは常にある

  • 体調不良=即収入ストップの構造

  • 一人経営は事務・営業負担が重く、仕組み化が必要

  • 安定経営のカギは「収入分散」「資金備え」「仕組みの構築」


安定は“運”ではなく、“準備”でつくるものです。
将来の不安を小さくするために、
今こそ「一人経営を守るための仕組みづくり」を始めましょう。