こんにちは、黒羽です。

介護や訪問施術の現場で関わりの深い「ケアマネジャー(介護支援専門員)」の資格制度に、大きな見直しが進んでいます。

厚生労働省は、ケアマネジャーの資格更新期間を従来の5年から3年へ短縮する方向で、すでに一部地域で導入を始めています。
今後は全国的な制度変更が見込まれます。


1. 更新期間の短縮

これまでケアマネジャーの資格は、5年ごとの更新が必要でした。
しかし2025年以降、段階的に3年ごとの更新制度へ移行しています。

背景には、深刻化するケアマネ不足があります。
介護ニーズの増加に対して、現場で動ける人材を増やす狙いがあります。


2. 資格取得のハードルを緩和

厚生労働省は、ケアマネジャーの受験資格も緩和する方針を示しています。
これまで受験には「実務経験5年以上」が必要でしたが、今後は3年以上の実務経験で受験できるようになります。

これにより、若手や中堅の介護職員が早い段階でケアマネを目指せるようになり、人材確保が進むと期待されています。


3. 更新手続きと研修制度の見直し

更新の手続きも変化しています。
資格の有効期間が満了する1年前から更新研修を受講し、修了証明書を提出して申請します。

同時に、更新研修そのものも大幅に見直されます。
負担軽減のため、

  • 研修時間の短縮

  • オンライン受講の拡大

  • 会場や費用の負担軽減

といった改革が進んでいます。

厚労省は、研修の内容や時間数についてもさらに縮減・柔軟化する方向を検討中です。


4. 今後の動向

この制度改正は、厚生労働省の社会保障審議会・介護保険部会などで正式に決定される予定です。
現時点では、一部の自治体や資格者から先行して運用されていますが、全国への導入も時間の問題です。

制度変更によって、ケアマネジャーの資格取得や更新がよりスムーズになり、介護現場で活躍できる人材が増えることが期待されています。


5. 訪問施術者への影響

ケアマネジャーの入れ替わりや新規登録が増えることで、地域連携の構図にも変化が生じます。
新任ケアマネは地域の施術所をまだよく知らない場合が多く、新しい関係づくりの機会が増える可能性があります。

制度を理解し、情報を先取りして動くことで、これからの地域連携をより強固なものにできます。


まとめ

  • ケアマネジャー資格の更新期間が「5年→3年」に短縮

  • 受験資格の実務経験が「5年→3年」に緩和

  • 更新研修が短縮・オンライン化・負担軽減へ

  • 厚労省が人材不足と介護需要増に対応するため制度を改正中

  • 現場ではケアマネの入れ替わりが進み、新しい連携チャンスが生まれる