こんにちは、黒羽です。

最近、整骨院や訪問鍼灸マッサージでの不正請求事件が相次いでいます。
ニュースを見て、「そんな悪いことをする人もいるんだな…」と思った方も多いかもしれません。

でも実は、患者さん自身が知らないうちに“不正請求に巻き込まれている”ケースもあるんです。
今日はそんな「気づかないうちに加担してしまうリスク」を防ぐために、
厚労省や保険者が出している最新のチェックリストをわかりやすくお伝えします。


🧾 1. 領収書と明細書の中身を確認する

まずはここが基本中の基本です。
領収書には「施術日・施術部位・金額・内容」が記載されています。

もしも

  • 「その他」「調整」などあいまいな治療名

  • 身に覚えのない日付や部位

が書かれていたら要注意。
保険者(健康保険組合・国保など)に確認すれば、どんな請求がされているか照会可能です。


⚠️ 2. 慢性症状に保険を使っていないか

整骨院で保険が使えるのは「急性のケガ」──
たとえば、捻挫・打撲・肉離れなどです。

「肩こり」「腰痛」「慢性的な疲労」などに保険を使うのはルール違反
それを知らずに「保険でできますよ」と言われたら、要注意です。


🧍‍♂️ 3. 柔道整復師本人が施術しているか確認

国家資格を持つ柔道整復師が直接施術しているか、確認しましょう。
学生・助手・整体師などが施術していた場合、それを資格者施術として請求するのは違法です。

見分け方としては、
「先生、柔道整復師の資格証を見せてもらえますか?」
と聞いてもOKです。正しい院なら、笑顔で見せてくれます。


📅 4. 通院回数や初検料が不自然でないか

「初検料」が何度も取られている、
「軽い症状なのに長期間通わされる」などがあれば、請求を水増しされている可能性があります。

一度、領収書の内容を見直してみましょう。
特に交通事故施術の場合は金額が大きくなるので、注意が必要です。


💰 5. 「自己負担ゼロ」や「全額キャッシュバック」は危険信号

「うちは保険が使える上に、自己負担ゼロです!」
「キャッシュバックします!」

──これ、完全に不正請求の温床です。

実際には、業者が患者負担分を立て替え、裏で保険金をだまし取るケースが多数。
後から患者さんに「返還命令」が来ることもあります。
“うまい話には裏がある”と心得ましょう。


🩺 6. 医師の同意書をチェック(訪問鍼灸マッサージ)

訪問施術では、医師の同意書が必要です。
これがないと、保険請求はできません。

  • 同意書の日付が古い

  • 見たことがないのに「同意書あります」と言われる

そんな場合は偽造の可能性があります。
患者本人にもコピーを交付するのが原則なので、確認を。


📞 7. 不審に感じたら通報・照会を

もし「おかしいな」と思ったら、
領収書を添付して健康保険組合や国保に問い合わせをしましょう。

また、厚生労働省の地方厚生局「医療保険指導監査課」では匿名通報も可能です。
実際、こうした通報がきっかけで摘発されるケースも増えています。


🚨 “3大警告サイン”を覚えておきましょう

  1. 慢性症状への保険適用

  2. 領収書の内容があいまい・一致しない

  3. 自己負担ゼロやキャッシュバックの勧誘

この3つがそろっていたら、赤信号です。


🌱 黒羽からの一言

多くの先生たちは真面目に患者さんのために頑張っています。
でも、一部の不正によって業界全体が疑われるのは本当に悲しいこと。

患者さんが知識を持つことで、
「正しい治療院」と「怪しい治療院」を見分けることができます。

そして、誠実にやっている施術者を応援できる社会になります。
だからこそ、この情報は広めていきましょう。


✅ まとめ

  • 領収書・明細書は必ずチェック

  • 保険が使えるのは「急性のケガ」のみ

  • 柔道整復師本人が施術しているか確認

  • 「自己負担ゼロ」や「キャッシュバック」は危険

  • 不審な場合は保険者や厚労省に照会・通報