こんにちは、黒羽です。
治療家をやっていると、「気づいたら施術時間が長くなってる…」ってこと、誰でも一度はあるんじゃないでしょうか。
患者さんに喜んでもらいたい、なんとかしてあげたい、そう思う気持ちは大切なんですが、実はこれ、長期的に見ると良くないことが多いんです。
■ なぜ施術時間が長くなってしまうのか?
よくあるのはこんなケースです。
「治らない」と言われて、つい一緒に考え込んで施術を延長
世間話に盛り上がって、時計を見るのを忘れる
新しい技術を全部試したくなって、気づいたら“サービスてんこ盛り”
このどれも、根っこには「患者さんのために」という気持ちがあるんですよね。だからこそ、やってしまいやすいんです。
■ でも、その優しさは裏目に出る
施術時間を長くしたところで、実は患者さんの満足度が上がるとは限りません。
むしろ「この前はもっとやってくれたのに」と基準が上がってしまい、次回以降の施術が物足りなく感じられてしまうこともあります。
さらに問題は経営面。
一人に時間をかけすぎると、その分こなせる患者数は減ります。売上も頭打ちになります。
もしスタッフを雇っているなら、もっと厄介です。
「あの先生は40分やってくれたのに、この人は20分で終わった」
なんて比較されて、引き継いだスタッフがクレームを受けることになるんです。
これは院全体のモチベーションを大きく下げる原因になります。
■ 解決策はシンプル
施術時間のルールを明確にする
最初から「1回20分」「複合施術は30分」と決めて、患者さんにも説明する。雑談も時間内に収める意識を持つ
会話は大事ですが、施術の一部として“管理”する。ダラダラ話さない。スタッフ全員で統一する
誰が担当しても同じ時間・同じ内容にして、比較を生まないようにする。特別な延長は“例外”にする
特に必要なときだけ少し延ばす。でも、それを習慣にはしない。
■ まとめ
施術時間を無駄に長くするのは、患者さんのためになるどころか、逆に不満やトラブルを招きます。
そして経営の効率を落とし、スタッフを苦しめる原因にもなります。
本当に大事なのは「決まった時間でベストを尽くすこと」。
長くすることではなく、短くても内容を濃くすることこそ、プロの施術者の価値なんです。
施術時間は“愛情”ではなく“管理”。
この意識を持つだけで、経営もスタッフも患者さんも、みんなハッピーになりますよ。