こんにちは、黒羽です。
今日は「サラリーマンと個人事業主の違い」についてお話ししたいと思います。
同じ“働く”という行為でも、仕組みを理解すると「お金の残り方」がまったく違うことが見えてきます。
■ サラリーマンの特徴
サラリーマンは会社から給与を受け取ります。
その給与にはすでに「社会保険料」「所得税」などが天引きされ、手取りとして受け取るのが基本です。
確かに「給与所得控除」という仕組みがあり、一定の控除が最初から適用されるため、経費を自分で管理する必要はありません。
しかし裏を返せば、どれだけ仕事に出費があっても、基本的には自腹になるわけです。
たとえば、資格取得のための本や勉強会費用、スーツ代、通勤の靴など…。
これらは明らかに仕事のために必要ですが、税務上は経費として扱えないことが多いのです。
■ 個人事業主の特徴
一方、個人事業主は「事業に関係するもの」であれば経費として計上できます。
つまり、仕事とプライベートの両方で使うものでも「仕事としての利用部分」があれば経費にできるのです。
パソコンやスマホ:プライベート利用もあるが、事業用割合を算定して経費計上可能
車:訪問や営業で使う分は経費にできる(ガソリン代、車検代も含む)
書籍や勉強会:仕事に関連するなら全額経費
自宅の一部:自宅兼事務所なら、家賃や光熱費の一部を経費にできる
こうした仕組みにより、個人事業主は「使い方次第でより多くのお金を残せる」のです。
■ お金の流れの違い
ここが最大のポイントです。
サラリーマン → 収入(給与)- 税金・社会保険料 = 手取り
個人事業主 → 収入 - 経費 = 利益 → そこに税金がかかる
つまり、サラリーマンは「税金を引かれてから生活費を使う」ですが、
個人事業主は「経費を引いてから税金を払う」仕組みになっています。
この順序の違いが、最終的に残るお金の差を大きくしているのです。
■ ただし注意点も
「じゃあ何でもかんでも経費にできるのか?」というと、そうではありません。
あくまで「事業に関連している」ことが条件です。
たとえば、家族旅行を丸ごと経費にするのは難しいですが、出張に合わせて視察をした場合は一部を経費として扱えるケースもあります。
この線引きを誤ると、税務調査で指摘され、追徴課税や罰則の対象になることもあるので注意が必要です。
■ まとめ
サラリーマンは「控除」という形で一律の軽減があるが、個別の出費は経費にしづらい
個人事業主は「事業に関連すれば経費化できる」ため、よりお金を残しやすい
ただし無理な経費計上はリスク大。正しく賢く使うことが大切
👉 働き方の違いを理解することは、「お金の残し方」を考える第一歩。
同じ収入でも、仕組みを知っているかどうかで、将来の資産形成に大きな差が生まれるのです。