こんにちは、黒羽です。

ここ最近、感じていませんか?

ガソリン代がジワジワ上がってきた…
使い捨て手袋やアルコールの仕入れも高くなった…
求人出しても全然応募がこないのに、人件費だけは高騰…

「うちの治療院、このままで大丈夫かな…」

そんな不安を抱えている院長も、きっと少なくないはずです。

でもね、大丈夫です。

現場での知恵と工夫を少しずつ積み重ねていけば、
この“コスト上昇の波”を乗り越えることは十分可能なんです。

今日は、物価と人件費の高騰に立ち向かう、
具体的で現実的な「経営の守り方」をお伝えします。


■ 燃料費の対策:走る距離=赤字、を防ぐ!

訪問施術で避けて通れないのが「移動」。

でも、ここを工夫するだけで、
年間数万円単位の節約が可能になるんです。

エリアを絞る → “近い人だけ診る勇気”を持つ
売上のために遠方もつい受けたくなりますが、移動時間もコスト。
半径○km圏内で固めると、ぐっと効率が上がります。

電動自転車や原付の導入
車よりも燃費が良く、機動力もある。都市部では特に効果的です。

移動スケジュールの最適化
たとえば火曜は西エリア、水曜は東エリア…と曜日ごとに分けるだけで、
無駄な走行がなくなります。


■ 人件費の工夫:雇用=リスクという時代の考え方

最近は「人を雇うリスク」の方が大きくなってきました。

・人材紹介料が100万円
・雇ってもすぐ辞める
・給料に見合う活躍をしてくれない…

そんな悩み、ありませんか?

これからの時代は「雇用しない雇い方」がカギになります。

業務委託・パートスタッフで最小限に
忙しい時間帯だけ、頼れる人に来てもらう。
特に訪問施術の場合、時間帯や曜日が固定しやすいので相性抜群です。

固定費を抑える代わりに成果報酬(インセンティブ)で還元
「出た件数」「訪問数」に応じて報酬を加算すれば、
無駄な固定給を削減しつつ、やる気もキープ。

オンライン事務スタッフの活用
事務作業はクラウドソーシングで依頼できる時代。
受付や事務のために常勤スタッフを雇うよりもコスパ◎です。


■ 備品・消耗品のコスト削減策

小さな積み重ねが、1年後に大きな差を生みます。

仕入れ先の一括見直し
今使っている業者、3年変えてない…そんな方は要注意。
定期的に比較することで、単価はグッと下げられます。

ネット注文でまとめ買い
Amazonビジネスやモノタロウなど、業者向けの通販は要チェック。
同じ商品が半額で手に入ることも。

スタッフへの在庫意識教育
「在庫あるのに新しいの開ける」などのムダを防ぐだけでも、
月5,000円以上の削減になるケースもあります。


■ さらに!見落としがちな+αの工夫たち

電気・水道・通信費のプラン見直し
治療院専用回線や高額な電力契約、放置してませんか?
数千円の見直しでも、年間で10万円近く浮くことも。

定休日の設定・時短営業の検討
ムダに長い営業時間を見直し、
コストダウンと疲労軽減、両方を実現。

保険施術の一部を自費化へ移行
自費メニューの導入で、収益率を改善。
一部をセルフケア指導や遠隔相談にすることで効率もUP。


■ 最後に:コストは「敵」ではなく「整えるもの」

経営が厳しくなると、つい「もっと売上を伸ばそう!」と考えがちですが、
実はその前に「守り」を固めることの方が、ずっと大切だったりします。

家計で言えば、いくら稼いでも浪費すれば残らない。
経営も同じで、いくら稼いでもコストが高ければ手元に何も残らないのです。

逆に言えば、
“守りを整えるだけで、今の売上でもグッと利益が増える”
そんな可能性もあるんです。


■ まとめ

・訪問距離・燃料コストの見直し
・雇用形態の工夫と成果報酬化
・備品や水道光熱費の徹底管理
・売上拡大よりも、まず支出の最適化を

物価高、人件費高騰、保険制度の変化…

それでも、私たちは“続ける”という選択をするならば、
こういった見直しと工夫が、何より大切な武器になります。

「守り」を整えて、「攻め」に転じる土台を作っていきましょう。