こんにちは、黒羽です。
僕たちがふだん当たり前のように使っている「医療制度」ですが、
その裏側には、けっこう根深い問題が潜んでいるんです。
ニュースではなかなか語られないけど、
現場で働く人や、制度を内側から見てきた人には
「やっぱりな…」と思うような、そんな“ゆがみ”です。
今日はその話を、3つのポイントにしぼってお伝えします。
一見むずかしそうな話ですが、できるだけわかりやすくお届けしますね。
高齢者が増え、支える人が減っていく「逆ピラミッド」
いまの医療制度って、簡単にいえば「みんなで保険料を出しあって、必要な人が使う」という仕組みですよね。
ところが今、支える側(若い人たち)がどんどん減って、
使う側(高齢者)がどんどん増えているんです。
特に、75歳以上の“後期高齢者”が急増していて、
この世代は医療費がとても高くなる傾向があります。
つまり、「みんなで支えよう」という仕組みが、
すでに支えきれなくなってきている…ということなんです。
「じゃあ保険料をもっと上げれば?」という声も出そうですが、
それをやれば今度は現役世代が生活できなくなる。
このままでは制度が“静かに壊れていく”未来も見えてきてしまいます。
「病気にならない社会」をつくらず、「病気を治す」ほうが儲かる現実
本来、理想的な医療って、病気になる前に防ぐ“予防医療”ですよね。
たとえば運動指導、食事改善、健康診断での早期発見など、
できるだけ病気にならずにすむようにしていく。
でも、実際の日本の医療制度は「予防」ではなく「治療」に重点が置かれています。
病気になったあとに、病院へ行き、検査をし、薬を出してもらい、通い続ける。
これって、仕組みとしては「病気の人が多いほど回る社会」なんですよ。
つまり、「病気にならない人」が増えると、病院や製薬会社が潤わない。
この構造があるかぎり、制度全体を“健康重視”の方向へ変えるのはむずかしい。
すごくもどかしい話なんですが、これが現実なんですよね。
医師会や団体の“見えない力”が、制度改革を止めている?
さらに深い話になりますが――
医療制度に大きな影響を与えているのが、「医師会」などの専門団体の存在です。
もちろん、彼らが全員わるいわけじゃありません。
医療の質を守るために頑張っておられる先生方もたくさんいます。
ただ一方で、制度の改革や見直しが進まない背景に、
こうした団体の「既得権益」が影響しているとも言われています。
たとえば、「もっと在宅医療や予防医療を推進しよう」とする動きに対して、
病院中心の構造を守ろうとする“圧”がかかることもある。
これは政治の場でもよく見られる話です。
つまり、表では「医療制度を良くしたい」と言っていても、
裏では別の力学が働いていることがあるということなんですね。
まとめ:制度は「崩れる前に変える」しかない
医療制度は、今の日本社会にとって欠かせないインフラです。
でも、制度は一度崩れると、取り返しがつかなくなります。
今のうちから「気づくこと」「話し合うこと」「考えること」が必要なんです。
制度を守るために必要なのは、
もっと“健康でいられる社会”を本気で目指すこと。
そのために、予防医療、地域ケア、医療従事者の働きやすさ、そして透明な制度運営。
こういう「当たり前」を当たり前にしていくために、
僕たち一人ひとりが、少しずつでも知っておくことが大事だと思うんです。