こんにちは、黒羽です。

今回は、
治療院や整骨院、訪問鍼灸マッサージで
スタッフを雇うべきか? というテーマについて、
メリットとデメリットの両面からお話していきます。

僕もこれまで多くの治療院経営者の話を聞いてきましたが、
「人を入れてからが大変だった…」
という声を何度も聞いてきました。

だからこそ、これからスタッフを雇おうか悩んでいる方には、
一度立ち止まって、
本当に今のあなたにとって“人を増やす”ことが最適なのか?
を見直してほしいのです。

では、なぜそれほど慎重になる必要があるのか?
その背景を順番に見ていきましょう。


■なぜ?

なぜスタッフを雇うとトラブルが起きやすいのか?

治療家の世界って、良くも悪くも「職人の世界」ですよね。
つまり、「自分のやり方」に強いこだわりを持つ人が多い。

A先生はこのやり方、
B先生はあの手技、
C先生は機器を使う派…。

当然ながら、
「この先生には○○してもらったのに、
あなたはやってくれないの?」
という患者さんからのクレームも起きやすくなります。

患者さんにとっては「技術の違い」ではなく、
「サービスの差」として感じるんですね。


■なに?

スタッフを雇うメリットとデメリットとは?

【メリット】

・施術人数が増え、売上が上がる可能性がある
・予約が取りやすくなり、患者満足度が上がる
・自分の休みや自由な時間を作りやすくなる

【デメリット】

・施術の質のバラつきで患者さんからの不信感
・院内の人間関係や主義の違いによる衝突
・育成コスト(時間・お金・精神力)が重くのしかかる
・スタッフの離職による損失と空気の悪化

特に治療家は、「俺流」「私のやり方」に誇りを持っているから、
こちらが意図していないことでも
独自の判断でやってしまうことが多いんです。


■どうやって?

人を雇ってもうまくいく治療院の条件

・施術方針を明文化して、技術統一のルールを設ける
・主義の違いを認めつつも「患者ファースト」の視点で教育する
・「誰がやっても満足してもらえる施術フロー」を作る
・定期的に院内ミーティングや技術勉強会を行う
・評価制度や役割分担を明確にする

ようは、「自由にやってね」は危険なんです。
ある程度、型にはめた方が
逆にスタッフも患者さんも安心してくれるようになります。


■今すぐできること

スタッフを入れる前に考えてほしい3つのこと

  1. あなたが目指す院の“在り方”は?
     → 高回転で回したいのか、少人数でじっくりか

  2. スタッフに「何を任せたいのか?」が明確か?
     → 受付?施術?訪問?それとも全部?

  3. いざという時「ひとりでも回せる仕組み」になっているか?
     → 任せきりで何かあった時、経営が止まらないか?


人を雇えば、売上も増えるかもしれません。
でもそれ以上に、責任とマネジメントの負荷が
のしかかってきます。

自由になりたくて開業したのに、
スタッフに振り回されて疲弊してしまった…
そんな院長先生を僕は何人も見てきました。

だからこそ、まずは“自分の理想の働き方”を守るという視点で、
人を雇うかどうかを考えてみてくださいね。

ちなみに、

僕も昔は人を雇っていました。
でも、自分のスタイルや価値観を突き詰めていく中で、やっぱり「ひとりが気楽でちょうどいい」という結論にたどり着きました。

いまは、「どうすれば、ひとりで自由な時間と安定した収入を両立できるのか?」
そこに全力で取り組んでいますし、ようやくそのスタイルに落ち着いてきました。

同じように感じているあなたにとって、今回の話が少しでもヒントになれば幸いです。