こんにちは、黒羽です。

治療業界に身を置いていると、よくこんな言葉を耳にします。

「10年下積みを積んでからが本当のスタート」
「最低でも1万人は診ないと一人前じゃない」
「苦労してこそ成長するんだ」

この“修行神話”みたいなもの、あなたの周りにもありませんか?

たしかに昔はそれが当たり前だったかもしれません。
でも、今の時代に同じ感覚で動いていると――取り残されます。

僕自身、免許を取って10年以上経ちますが、
「10年修行したから成功できた」なんて思ったことは一度もありません。

むしろ、「10年修行しないといけない」という考えが、
若い治療家たちの可能性を奪ってしまっているようにも感じます。


■ なぜ“修行信仰”が根強いのか?

この「修行してからじゃないとダメ」という言い回し。
実は、“先輩側の都合”も少し含まれているように感じるんですよね。

たとえば…

・新しい人がすぐ独立されると、自分の地位が脅かされる
・自分が苦労してきたから、後輩にも同じ苦労をさせたい
・競争相手が増えるのを抑えたい

つまり、「俺も苦労したんだから、お前も苦労しろ」っていう感情論だったりする。

でも、これはもう“古い常識”です。


■ 成果に必要なのは“年数”ではなく“現場力”

以前、ある話題の本が注目されました。
たった数カ月の修行で独立し、わずか1年足らずで大成功を収めた職人の話。

それまで「修行10年が当たり前」とされてきた世界に、
“短期集中×実践重視”という価値観を持ち込んだことで、
一気に時代の空気が変わったんです。

この感覚って、僕らの世界でも十分に通用するんですよね。

たとえば――

40代後半で脱サラして、10年修行した末に開業したベテランより、
20代の女性施術者が、SNSを活用しながら、笑顔と共感で一気に人気者になる

そんなこと、今や珍しくありません。


■ 患者さんが見ているのは“年数”じゃない

訪問マッサージや訪問鍼灸の現場では、
患者さんが施術者に求めているのは、
「何年修行してきたか?」ではなく、

「この人といる時間が安心できるかどうか」
「体だけじゃなく、心も軽くなるかどうか」

つまり、“経験値”より“満足度”なんですよね。

10年ツボを追いかけてきたおじさん施術者よりも、
ニコニコ笑って、優しく手を当ててくれる若い先生のほうが、
「また来てほしい」と思ってもらえること、たくさんあります。

もちろん、知識や技術の深さは大切です。
でもそれ以上に、“その場で結果を出す力”が求められる時代です。


■ 黒羽からのメッセージ

「10年修行しないと独立できない」なんて、誰が決めたんでしょう?

そんなもの、気にする必要はありません。

今の時代は、スピード感が命です。
必要な情報はすぐに手に入るし、SNSを使えば信頼も生まれやすい。

そして何より、“結果を出せる人”が、真っ先に選ばれる

昔の常識を鵜呑みにして立ち止まるのではなく、
自分なりの“勝ち筋”を早く見つけて、動き出すことが大切なんです。

年数ではなく、「どれだけ本気で学び、本気で患者さんと向き合うか」。
それだけで、あなたの未来はまるごと変わります。