こんにちは、黒羽です。

突然ですが、もしこう聞かれたら――
「あなたの仕事って何ですか?」

なんと答えますか?

多くの治療家さんが
「体が不自由な高齢者の方に、訪問して施術をすることです」と答えると思います。

でも、ちょっと立ち止まって考えてみてほしいんです。
それって、あなたの“仕事の一部分”に過ぎないかもしれません。

今日は、少し視点を変えて、訪問鍼灸マッサージという仕事の「もうひとつの側面」についてお話します。

表面的な魅力は誰でも知ってる

訪問系の仕事って、実はビジネス的に見ても優秀なんです。

・原価がほぼかからない
・物を持たなくて済む
・継続契約で収入が安定しやすい
・少ない資金で始められる

いわゆる“ビジネスの成功原則”みたいなものに、しっかり当てはまっているんですね。

でも、それって「見える部分の良さ」です。

もっと大事なのは、
“見えにくいところにある、おいしさ”なんです。

なぜ訪問が強いのか?

一番のポイントは、人の暮らしの“中”に入れることなんです。

例えば、ご高齢の方に週2〜3回訪問する。
月に10回以上も顔を合わせて、生活空間に入って、体に触れて、会話をする。

これって、考えてみてください。

お医者さんやケアマネよりも多く接触してませんか?
それも、病院ではなく、生活のど真ん中で。

この“接触回数の圧倒的な多さ”が、何よりの武器になります。

信頼関係を築くには「人柄 × 会う回数」が基本ですから。

だから“本音”を引き出せる

ここが最大のチャンスです。

信頼されると、人は“悩み”を打ち明けてくれます。

・将来が不安
・家の中が使いにくい
・家族との関係がこじれている
・経済的な心配がある
・孤独を感じる

これらは全部「健康とは別の悩み」ですよね。

そして、普通の治療家ではなかなか聞けない領域でもあります。

でも、訪問スタイルで深く関わるあなたなら、
“本当の困りごと”が自然に集まってきます。

これは、ただの施術者には手にできないポジションです。

自分で解決できなくてもいい

全部に答えようとする必要はありません。

あなたができることは健康サポートまで。
それ以外は、信頼できる誰かにバトンを渡せばいいんです。

たとえば、

・家の手すりを設置したい → リフォーム業者
・遺産のことで悩んでいる → 相続に強い士業
・保険の見直しをしたい → 専門家に相談

「ちゃんとした人」を知っていて紹介できれば、
それだけで感謝され、信頼が深まり、報酬が生まれることもあります。

このとき、あなたは「小さな相談窓口」になっているんです。

あなたは“紹介できる治療家”になれる

訪問マッサージ師=施術者

という思い込みを一度、外してみてください。

訪問マッサージ師=人の悩みに一番近い場所にいる相談役

そう考え直すと、できることが一気に広がります。

紹介ビジネス、提携モデル、地域連携…。
それらはすべて“副業”ではなく、“あなたの本業の延長”です。

最後に

もし、訪問施術を通して

「またお願いしたい」
「あなたにしか頼めない」
「他にも相談したいことがある」

こんな言葉をかけてもらえるようになっていたら、
それはあなたが“人として信頼されている”証拠です。

その信頼を、丁寧に育てていけば、
どんな時代になっても稼ぎ続けることができます。

だからこそ、今一度自分の役割を問い直してみてください。

あなたは、ただの「施術者」ではありません。