こんにちは、黒羽です。
訪問治療院を運営していると、
ある時から「2店舗目を出そうか」と考える時期がやってきます。
売上も安定してきて、スタッフも育ってきた。
そんなとき、次に出店する場所として多くの人が悩むのが、
「1店舗目の近くに出すべきか?」
それとも
「思い入れのある別エリアで始めるべきか?」
という問いです。
このテーマ、実は感情ではなく、ロジックで判断した方が良いんです。
●2店舗目は“感情”ではなく“仕組み”で選ぶ
たとえば、
・地元に恩返ししたい
・知り合いがいる街だからやりやすそう
・なんとなく〇〇市が好き
こういった“気持ちベース”の理由で新規出店を決めると、
想像以上に苦戦するケースが多いんですよね。
なぜなら、訪問治療は“人と仕組み”が命だからです。
まったく土地勘がなく、紹介元ゼロ、人脈ゼロだと、
最初の1人目の患者さんを獲得するのにとてつもない時間がかかります。
一方、1店舗目の近隣に出店すれば、すでに“勝ちパターン”を持っている状態なので、
ほぼノウハウをそのまま流用できます。
●2店舗目を近隣に出すメリット
・営業や制度説明のトークは1店舗目で確立済み
・同意書依頼の医師やケアマネの紹介ルートを横展開できる
・新人スタッフの研修を合同で行える
・万が一スタッフが退職しても、すぐにフォローできる
・人間関係で揉めた場合の異動先を用意できる
つまり、「ゼロスタート」ではなく「分身スタート」が可能になります。
事業が伸びる時というのは、「既存の成功体験を、別エリアでも展開できる状態」になったときなんです。
●“気持ち”を大事にするなら“順番”が大事
もちろん、
「いつかは地元で出店したい」
「実家の親の近くで仕事をしたい」
そういう気持ちも、素晴らしい目標です。
でもそれは、2店舗目じゃなくて“3店舗目以降”で考えるのが得策。
なぜなら、すでに2つの店舗で黒字が出ていれば、
その利益を使って、地元でのチャレンジにも余裕を持って取り組めるからです。
お金と人の“予備”がある状態でゼロスタートできれば、
精神的負担もかなり違ってきます。
●まとめ:2店舗目出店の判断基準
以下の3つの視点を、ぜひ覚えておいてください。
・勝ちパターンを横展開できるか?
・人員トラブルや退職リスクに対応できるか?
・すぐに集客できる商圏があるか?
この3つが「YES」なら、2店舗目の成功率は高いです。
逆に、気合いと根性だけで立ち上げると、資金も心もすり減ります。
「どこで出すか」も大事ですが、
「今が出すべきタイミングかどうか」も含めて、冷静に考えてみてくださいね。