こんにちは、黒羽です。

訪問鍼灸や訪問マッサージの現場にいると、時に理不尽な“壁”にぶつかることがあります。

たとえば――
明らかに施術が必要な「要介護5」「完全寝たきり」の患者さん。

それなのに、主治医から同意書を断られる

あなたも、そんな経験ありませんか?

こちらは「絶対大丈夫だ」と思っていたのに…断られた。
もうガッカリというか、信じられない気持ちになりますよね。

でも実はこれ、珍しいことじゃないんです。

むしろ、現場ではよくある出来事なんですよ。


医師が同意書を出したくない“本音”

なぜこんな明らかなケースでも断られるのか?

それには、医師側の「損得」と「リスク回避」の事情があります。

・発行しても1000円程度の報酬にしかならない
・書いたことで医師会から目をつけられる可能性
・患者さんに何かあった時、責任問題になるかもしれない
・知らない施術者にいきなり「書いてください」と言われる怖さ

要するに、医師にとってリターンよりリスクの方が大きいんです。

だから、たとえ施術の必要性が明らかでも、「念のため断っとこう」っていう心理が働いてしまうんですね。

でも、そこで「仕方ない」と引き下がっていては、患者さんが救われません。
あなたの治療も、届けることができません。

だからこそ、施術者側が動く必要があるんです。


黒羽流!医師の心を動かす7つの秘策

僕がこれまで現場で実際に使ってきた、
「同意拒否を突破するための7ステップ」。

今日はその中身をすべてお伝えします。

① 主治医に“直接”会いに行く

患者さん任せではなく、施術者自身が出向く
名刺を持ち、丁寧な態度で誠意を伝え、相手の目を見て説明する。

医師が「誰が施術するか」に最も神経質なのは当然です。
顔を出して関係性を作るだけで、態度が一変することもあります

② 他の医師を検討する

主治医がどうしてもダメなら、他の医師に切り替える
訪問診療の先生や、別の病院のかかりつけなど、複数の選択肢があるはずです。

「患者さんが複数の病院に通っている」これは強みになります。

③ 信頼できる“協力医師”を確保する

最終手段として、自分で協力医師を探しておく
在宅医療の先生や、過去に快く同意書を書いてくれた内科医など、
“お抱え医”のようなネットワークを持っておくと、非常時に強いです。

ただし、多用はNG。基本は主治医を尊重すべきです。

④ 初診の診察に“同行”する

紹介した医師のもとへ、患者さんと家族と一緒に同行する。

医師にとっては「どこの誰だか分からない」が一番不安。
一緒に行くことで、信頼も得られやすくなります。

⑤ 同意書セットに“想い”を添える

多くの施術者は、
①同意書原本
②サンプル
③依頼状

の3点だけを送ります。

ここにもう1枚、「あなたの想いを伝える1枚」を加えてください。

・治療理念
・患者さんへの関わり方
・緊急時の対応体制
・トラブルがあった際の責任所在

A4一枚で十分です。誠意が伝わると、医師の不安は大きく減ります

⑥ 同意書をもらったら“手書きのお礼状”を送る

感謝の気持ちを“文字”にして伝える。
これは小さなことですが、次回の信頼度に大きく影響します。

たとえ読まれなくても、「時間をかけてくれた」という事実が伝わる。
これが大切なんです。

⑦ こまめな“報告書”で信頼を蓄積

6ヶ月ごとの報告書だけで終わっていませんか?

それとは別に、月1回でも報告を出してみてください

報酬にはならないけれど、
「この施術者はちゃんと責任持って見ているんだ」と思ってもらえます。

これが、次の同意にもつながるんです。


まとめ:同意書を断られてからが、スタート地点

患者さんが「治療を受けたい」と思っても、
同意がなければ何も始まりません。

だからこそ、僕たちは“治療を届ける環境”を作ることも仕事の一部なんです。

施術だけじゃない。
“治療を可能にするための行動”も、プロとしてやるべきこと。

今回お伝えした「7つのステップ」を実践すれば、
きっとあなたの真摯な想いは伝わり、
頑なだった医師も、心を開いてくれるはずです。

ぜひ、一歩踏み出してみてください。