こんにちは、黒羽です。
開業を考える時、真っ先に考えるのは
「どこでやるか?」というエリア選びですよね。
でも、もう一つ忘れてはいけない大事な視点があります。
それが、その地域の「医師の同意書発行状況」と「保険者の対応姿勢」です。
実はこの2つ、あなたの訪問鍼灸・マッサージのスタートダッシュを
“想像以上に”左右するんです。
■なぜ「事前リサーチ」が必要なのか?
訪問鍼灸や訪問マッサージは、
医師の同意書があって初めて保険請求ができる仕組みです。
でも、現実にはエリアによって、
「書いてくれる医師がほとんどいない」
「保険者がやたら細かく返戻してくる」
という“地雷エリア”も存在します。
知らずに開業すると、
「全然保険で患者が取れない…」
「何度出してもレセプトが返ってくる…」
ということになりかねません。
だからこそ、開業前のリサーチが重要なんです。
■どんな方法で調べるのか?
方法はいくつかありますが、
特に有効なのが「電話を使った探り」です。
例えば、こんな感じです。
📞
「もしもし、実は母が訪問鍼灸を受けたいと言ってまして、
ただ、かかりつけの〇〇病院の先生が
“同意書は書けない”とおっしゃっていて…。
そちらでは地元で同意書を書いてくれる医師を
ご紹介いただけたりするのでしょうか?」
こういった“患者さんになりきったスタイル”で
近隣のライバル院に電話してみると、
驚くほどリアルな情報が得られます。
特に、
・どの医師が同意書を書いてくれるのか
・紹介先の病院やクリニック名
・発行までの流れや注意点
などを聞き出すことで、
地域の「暗黙のルール」や「常識」が見えてきます。
■保険者の対応も事前チェックを
もう一つ忘れてはいけないのが、
その地域の保険者(市区町村や健保組合)の“レセプトへの厳しさ”です。
たとえば、
「毎回細かく照会文書を出してくる」
「往療の解釈が厳しすぎる」
「施設内施術を一律却下してくる」
など、地域によって基準が曖昧なまま
“独自ルール”がある場合もあります。
こういった点は、
開業してから気づいても正直“遅い”んですよね…。
ですので、その地域で開業している同業者に直接聞くのが一番早いです。
「最近、保険者って返戻うるさくなってます?」
「〇〇地域って施設施術って通ります?」
など、少し雑談風に聞いてみると、
意外と親切に教えてくれる方もいます。
■まとめ
開業前には必ず、
以下の3つをリサーチしておきましょう。
・医師の同意書発行の現状(どこが書いてくれるか?)
・保険者の審査や返戻の厳しさ(通る基準)
・その地域特有のローカルルールの存在
この下調べをしておくだけで、
スタート後のストレスと失敗をグッと減らすことができます。
ぜひ、「電話で探る」テクニックも活用して、
情報収集をしておきましょうね。
必要なのは“施術の技術”だけじゃありません。
開業前の情報戦を制する者が、最初の患者さんを掴む。
そんなリアルを、ぜひあなたの武器にしていきましょう。