こんにちは、黒羽です。
施設から新規の依頼が入ったとき――
「さぁ、ここから本格スタートだ!」と思いつつ、
「…で、何を持っていけばいいんだ?」と手が止まる人、多いんじゃないでしょうか。
特に、はじめて施設で施術するとなると、
どんな資料を持参すべきか、どこまで説明すればよいのか、迷って当然です。
でも、ここでの対応ひとつで、
「一度きりの関係」になるか、
それとも「次々と患者さんを紹介される信頼の関係」になるか――
ハッキリ分かれてきます。
だからこそ今日は、
施設に渡すべきパンフレットの中身と、持参すべき資料、そして現場での注意点について、
僕自身の経験も踏まえて、具体的にお伝えします。
パンフレットに載せるべき“7つの情報”
パンフレットって「名刺代わり」じゃないんです。
単なる案内じゃなくて、“信頼を得る武器”です。
なので、以下の7つは最低限入れておきたい内容です。
1.施術の内容(対象疾患や施術部位)
→「訪問マッサージ」「鍼灸」と言っても、具体的にどんな人が対象なのか?
「脳梗塞後遺症」「パーキンソン病」「骨折後の拘縮」など、例も交えて書きましょう。
2.健康保険適用の説明
→「えっ保険でできるんですか?」は、現場で一番よく聞かれる質問です。
「医師の同意書があれば可能です」とシンプルに記載しておきましょう。
3.施術費用(自己負担金の目安)と交通費の有無
→「料金は?」と聞かれる前に、わかりやすく明記。
たとえば「1回300円〜600円程度」といった目安や、交通費がかかるかどうかも書きましょう。
4.施術時間と対応エリア
→「どこまで来てくれるの?」とよく聞かれます。
「○○市内全域/片道16km以内」など、対応範囲を明記。訪問時間の目安(30分程度)も書くと親切です。
5.患者さんの声(実名でなくてもOK)
→「どんな風に良くなったのか」が伝わると一気に安心されます。
「右手が少しずつ動くようになりました(70代・女性)」など、簡単な一言でも効果絶大。
6.あなたの想い(共感の言葉)
→実はこれが一番大事です。
「元気を届けたい」「外に出られない方の希望になりたい」
「家族や介護職の負担を減らしたい」など、あなたがなぜこの仕事をしているのかを、
“あなたの言葉”で一言、書いてみてください。
7.ホームページや問い合わせ先
→QRコードでもOK。
パンフレットを見たケアマネや家族が、「もっと詳しく知りたい」と思ったときにアクセスできる導線を必ず用意しておきましょう。
一緒に持っていくと効果的な「追加資料」
パンフレットだけでも十分ですが、もう一歩踏み込みたいなら以下の資料もおすすめです。
・施術申込書(名前・住所・主訴など書く簡易用紙)
・同意書の見本(医師に渡す用)
・施術報告書のサンプル(ケアマネ向け)
・地域の医療助成制度や生活保護に関する案内資料
・院長あいさつ文や開設の背景を伝えるチラシ
・訪問風景や施術写真を載せたアルバム形式の資料(スマホやiPadでもOK)
現場での注意点3つ
1.パンフレットを“読む”のではなく、“語る”
→「読んでください」ではなく、笑顔で説明しましょう。
相手の目を見て、言葉で伝えるのが一番です。
2.専門用語を使わない
→「ROM」「拘縮」では伝わりません。
「関節が動きにくくなることです」と優しい言葉に置き換えて説明を。
3.最後に「何か心配な点ありますか?」と聞く
→この一言で相手の本音を引き出せることがあります。
「実は…」と不安を話してくれるかもしれません。
最後に黒羽からひと言
パンフレットも資料も、
目的は「こちらの熱意が伝わること」。
文字が上手じゃなくてもいいんです。
かっこいいデザインじゃなくても大丈夫。
大事なのは、「誰のために、なぜやってるのか」を素直に伝えることです。
施設の方も、ケアマネも、
「ちゃんとやってくれそうな人か」を一番見ています。
ぜひ、あなたらしい“想いのこもった資料”で信頼を掴んでください。