こんにちは、黒羽です。
今回は、避けて通れない話をします。
そう、クレームを言ってくる患者さんへの対応について。
訪問施術をしていれば、どれだけ誠実にやっていても
一定の確率で「不満を感じる患者さん」に出会います。
「前より痛くなった」
「効果がない気がする」
「もっとこうしてくれたらいいのに」
中には理不尽なものもありますし、
こちらとしては「しっかりやってるのに…」と
言い返したくなるような内容もありますよね。
でも――
クレーム対応こそ、施術者としての器が問われる瞬間なんです。
◆なぜ、クレームは起こるのか?
まず理解しておきたいのは、
クレームは“感情のすれ違い”から生まれるということ。
患者さんは“期待”をもってあなたを受け入れています。
その期待に対して「思ってたのと違った」となると、
不満が生まれます。
つまり、
クレーム=悪意ではなく、期待とのズレ。
ここを冷静に受け止めることが第一歩です。
◆クレームを受けたときに絶対やってはいけない3つのNG対応
クレーム対応で施術者がやってしまいがちなNG対応を、先に挙げておきます。
× すぐに言い訳をしてしまう
× 相手の話を遮って説明し始める
× 感情的になって態度が冷たくなる
この3つは、火に油を注ぐ行為です。
どれだけ内容が正しかったとしても、
“聞いてもらえなかった”という印象を与えると、
クレームはさらに悪化します。
◆正しい対応ステップ:まずは「共感」、次に「確認」、最後に「対応」
1)共感を伝える
「そう感じられたんですね…ご不安でしたよね」
「ご不快な思いをさせてしまい申し訳ありません」
たとえこちらに非がなくても、“気持ちに共感”することが大切です。
これで患者さんの感情のトゲが少し緩みます。
2)事実確認を行う
「どのような状況だったのか、もう少し教えていただいてもいいですか?」
このステップでは、“患者さんの視点”と“施術者としての視点”を冷静に整理します。
一方的な説明は避けて、一緒に原因を探る姿勢が重要です。
3)対応策の提案と確認
「次回からこのようにさせていただこうと思いますが、いかがでしょうか?」
ここで大事なのは、一方的に決めつけないこと。
あくまで提案し、相手に確認を取ることで、
「こちらの話をちゃんと聞いてくれる人」という安心感が生まれます。
◆クレーム対応の“ゴール”は「信頼の再構築」
多くの施術者は、クレームが来た瞬間に
「どうやって鎮火しよう?」と考えます。
でも、目的は“火を消す”ことではなく、
“信頼を取り戻す”こと。
うまく対応できれば、むしろクレームをきっかけに
以前より深い信頼を得ることも可能なんです。
「この先生、ちゃんと話を聞いてくれる」
「不安なことがあっても相談できる」
そう思ってもらえたら、関係性はさらに強固になります。
◆まとめ
・クレームの本質は「期待とのズレ」
・NG対応は“言い訳・遮る・感情的”
・正しい対応は「共感 → 確認 → 提案」
・対応の目的は“火消し”ではなく“信頼の再構築”
「クレームを言ってくる患者さん=面倒な人」ではなく、
「こちらに信頼を寄せてくれているからこそ不満を言ってくれる人」
と捉えてみてください。
そうすれば、あなたの施術者としての器も、自然と広がっていきます。
クレーム対応がうまくできるようになると、リピート率も上がりますし、
紹介にもつながりやすくなりますよ。
ぜひ明日から意識してみてください。