こんにちは、黒羽です。

「施設の患者さんを集めるのと、自宅の患者さんを集めるのは、どっちが良いんでしょうか?」

これは、訪問鍼灸・訪問マッサージを始めたばかりの治療家さんからよくいただく質問です。

昔なら「施設は往療料が1人しか出ないから効率はいいけど単価が下がる」と言っていたかもしれません。

でも、令和6年(2024年)の制度改定で、この前提は大きく変わりました。

そう、施設への訪問には『訪問施術料』という新しい体系が導入されたんです。

この改定によって、「施設患者=安くて損」という構図ではなくなり、ちゃんと戦略を立てれば、施設患者でもしっかり利益が出せる時代になってきました。

今日はそのあたりもふまえて、

「自宅患者」と「施設患者」どっちをどう集めていくべきか?

を、メリット・デメリット含めて整理してお伝えします。


◆自宅患者さんのメリット・デメリット

●メリット

  • 往療料が1人ごとにフルで算定できる。

  • 個別契約なので、長期的なリピートや紹介が生まれやすい

  • ケアマネ・家族との関係性が深くなる(他の紹介にもつながる)

●デメリット

  • 1人1件の移動なので、1日の施術件数に限界がある

  • 移動コスト(時間・ガソリン)がかかる

  • 訪問先の立地条件によって効率が左右されやすい


◆施設患者さんのメリット・デメリット

●メリット

  • 1カ所で複数人の施術が可能=効率が非常に良い

  • 「訪問施術料」が1人ずつ支給されるようになり、単価面が改善

  • 施設職員・ケアマネとの連携ができれば、新規紹介が続く可能性も高い

●デメリット

  • 訪問施術料は通常の往療料よりやや安い。

  • 施設側のスケジュール・ルールに従わなければならない

  • 他業者とのバッティングや営業制限がある場合も


★おすすめ戦略

最初の軸は「自宅患者」で固める。

その後に「効率の良い施設」をピンポイントで入れる。

このハイブリッド型が、一番安定して収益も信頼も積み上がります。

なぜ最初に自宅をおすすめするかというと、

  • 個別に信頼関係がつくれる

  • 営業やトークのスキルが磨ける

  • 医師・ケアマネとの直接連携がしやすい
    など、“治療家としての土台が育つ”からなんですね。

施設ばかりに依存していると、

  • 契約が切れたら一気に収益ゼロ

  • 他社が参入してきたら立場が弱くなる
    というリスクも見逃せません。


◆まとめ:あなたのスタイルに合った選択を

●収益単価の違い

  • 自宅患者:フルで往療料が算定できるため、1件あたりの単価が高い

  • 施設患者:訪問施術料が適用され、若干単価は下がる傾向にある

●施術効率の違い

  • 自宅患者:1人ずつ訪問するため、移動が多く効率はやや低め

  • 施設患者:1カ所で複数名を施術できるため、非常に効率が良い

●営業ハードルの違い

  • 自宅患者:家族やケアマネとの信頼構築が必要でやや難易度高め

  • 施設患者:施設との関係性を築けば、比較的スムーズに導入できる

●契約の安定性

  • 自宅患者:1対1の信頼ベースのため、契約が長続きしやすい

  • 施設患者:施設側の方針変更や他業者参入で一括終了のリスクがある

●学びと成長の機会

  • 自宅患者:営業・トーク・信頼構築・紹介など多面的な力が身につく

  • 施設患者:施術効率やスケジュール管理、施設対応のスキルが磨かれる