こんにちは、黒羽です。

今回は、訪問鍼灸マッサージの現場でよくあるご質問、

「変形徒手矯正術って、両膝に○もらうことはできるんですか?」

というテーマについてお話しします。

これは現場で施術していると、けっこうよくあるケースなんですよね。

■左膝に明らかな変形。でも右は見た目は問題なし…?


たとえば、ある患者さんの左膝には明らかなO脚変形や拘縮がある。

だから当然、そこには変形徒手矯正術の適応があるわけですが、

「できればバランスよく両膝にアプローチしたい…」
「右にも○をもらっておければ、施術もしやすいし、継続しやすい…」

そんな思い、ありますよね。

でも右膝は、見た目にも機能的にも“今は特に変形がない”と医師が判断すれば、

変形徒手矯正術の対象にはならないこともあります。


■結論:「お願いするのは自由。ただし、判断は医師次第」

はい。

これが制度上の正解です。

変形徒手矯正術は、関節に変形や拘縮が“医学的に認められる”ことが前提になります。

だからこそ、医師に「右にも○をつけてください」とお願いするのは構いませんが、

それを受け入れるかどうかは、完全に医師の判断になります。

ただし、“伝え方”次第でOKが出ることもあるんです。


■おすすめの伝え方はこれ

お願いするときに、ただ「両膝でお願いします」ではなく、

“医学的な理由”を添えて伝えるのがポイントです。

たとえば、こんな言い方が有効です。


「左膝に変形があることで、右膝への負担が強くなっています。

実際、右膝にも筋緊張や可動域の制限が見られます。
バランス改善と予防的な意味も込めて、右膝にも徒手矯正を加えたいのですが、

可能であれば変形徒手矯正術の対象として○をいただけないでしょうか?」


こういうふうに施術の目的と現状をセットで伝えると、先生も判断しやすいんです。


■黒羽からの一言

ドクターの中には、忙しくてすべてを丁寧に診れない方もいます。

でも、こちらから真摯に伝えると、「ああ、そういうことね」と柔軟に対応してくれるケースも多いんです。

大事なのは、“お願いは自由、でも決定はドクター”という前提を持つこと。

そして、断られても気にせず、またタイミングを見て相談してみる姿勢です。

優しい先生に当たったときは、ちょっとラッキーかもしれませんね(笑)


【まとめ】

  • 変形徒手矯正術は、医師が“変形・拘縮がある”と認めた関節にのみ算定可能

  • 見た目に異常がなくても、右膝に負担や可動域低下があるなら「お願いする」ことはできる

  • コツは、“理由を添えて”丁寧に伝えること

  • 最終判断は医師。ダメでも気にせず、継続して関係を作っていく