こんにちは、黒羽です。
「マッサージと鍼灸、どちらで同意書を取った方が良いのか?」
「併用している施術者は多いのか?」
こんな疑問を持つ施術者さん、実はかなり多いんです。
今回は、現場の感覚をもとに――
マッサージ・鍼灸・その併用(W同意)の割合や施術時間、注意点をまとめて解説します。
現場感覚での割合(あくまで参考値)
以下のような感覚で運用している施術者が多い印象です。
マッサージのみ:60%
→ 筋緊張の緩和、拘縮のケア、浮腫への対応など、訪問マッサージの“王道”です。鍼灸のみ:20%程度
→ 神経痛、リウマチなど、医師の同意が得られやすい明確な症状がある場合に限定される傾向。マッサージ+鍼灸(W同意):20%
→ 筋緊張の深い部位や、しびれ、慢性的な痛みが強いケースで、併用による相乗効果を狙うパターン。
鍼灸単独は医師の理解・協力がないとハードルが高く、併用で通りやすくしているケースが多いのが特徴です。
施術時間の目安
実際に訪問施術をしている施術者の多くは、以下のように時間を調整しています。
マッサージのみ:約20分
鍼灸のみ:約20分
マッサージ+鍼灸:約30分(〜40分のケースもあり)
あくまで高齢者の身体を考慮した「無理のない範囲」が前提です。
施術時間が長ければ良いという発想ではなく、丁寧・安全・信頼重視のスタンスが多く見られます。
W同意で施術するメリット
幅広い症状に対応できる
→ 鍼灸が得意とする痛みや神経症状、マッサージの得意とする筋緊張・浮腫など、役割が分担されている。効果の実感が出やすい
→ 症状が複数ある高齢者に対して、「両方のアプローチで全身を整える」ことで継続率も高まりやすい。患者や家族の満足度が高い
→ 鍼灸だけ、マッサージだけでは変化が乏しかったケースでも、併用に切り替えて反応が良くなる事例も多い。
併用施術の注意点
同意書はそれぞれ必要(マッサージ用・鍼灸用)
施術内容を明確に分けて記録
施術時間が長くなりすぎないように調整
鍼の抜き忘れ、灸のやけどリスク、転倒など“事故ゼロ”の配慮が最重要
特に高齢者相手の訪問では、「やりすぎず、効果は出す」のがプロとしての腕の見せ所です。
まとめ
・訪問施術での割合は、マッサージ約60%、鍼灸20%、W同意20%が目安
・W同意施術では30〜40分程度で調整しているケースが多い
・鍼灸のみは同意が得にくいため、マッサージとの併用で通しやすくしている
・施術中の安全管理は最優先。事故ゼロが信頼につながる
・患者満足度と効果のバランスを見て、柔軟に対応するのが理想的
「マッサージだけで本当に十分だろうか?」
「鍼も使いたいけど、医師が同意してくれるか不安…」
そんなときは、W同意も視野に入れたうえで、施術設計を“患者にとってベストな形”で組み立てていく。
その視点を持てるかどうかが、結果に大きく影響します。